やっぱり私は地方に住めない。
イケハヤさんが高知に引っ越して、ブログで今の生活の素晴らしさを語ってくれてるんだけど…。
それはよく伝わってくるし、理想の生活を送っているのはわかるのだけど、やっぱり私は地方には住めない。
住めないというより、住みたくない。
私はかつて、地方都市の中心地から1時間ほど離れた場所に住んでいた。とにかく不便だった。陸の孤島と言える場所だった。
その地域は、限界集落でもない、建売業者が開発し数軒の一戸建て新築住宅が建ったところだ。その中の1軒に住むことになった。
私が住む家のすぐそこに、10年ほど前から住んでいる人たちがいた。前から住んでいる人たちの家は一戸建てで12軒ぐらいあっただろうか。その家々の人たちも10年ほど前に建売業者が開発した住宅に新築で入ったそうだ。その人たちが曲者だった。
その人たちは、ほとんどがその土地から出たことがないため視野が狭く、自分たち独自の法律?を作っていた。
私は、比較的入居が遅かったのだが、入居が早かった家に大人数で押しかけ、まだ引っ越してきて間もない若い奥さんにものすごい剣幕で難癖をつけてきたそう。
新しい家に引っ越してきた人たちが家の周りの溝掃除をしないのはなぜだ、新しい人たちが溝掃除をしないと、自分らの家の配水管が詰まる、溝にボウフラがわかないように薬剤を撒け、自分たちは溝掃除、薬剤撒きもすべて毎年やっている、また、私が住む家の東側に農業用水路があったのだが、そこも掃除をしろ。
その話を当事者から聞いて、一方的に言われたことも腹立たしかったし、納得もいかなかった。私は役所に問い合わせに出かけた。
役所の返答は
①溝は昔と違うので掃除しなくても大丈夫なようにできている。もし流れが悪いとか、あふれてくるようなら役所に申し出てほしい。場合によっては役所で清掃する。
②新しい住宅の配管を既存の住宅につなげる下水を配管工事をすることはあり得ない。役所は建築許可が下りた時の配管図まで出してくれて見せてくれた。
③ボウフラは水がよどんでいるところに発生するので、流れのある溝に沸くことはない。
④どんな薬剤を撒いているかわからないが、環境にも影響するのでやめてほしい。
④東側の用水路は農家さんの持ち物なので勝手に掃除をしてはいけない。
私は役所で聞いてきたことを新しく引っ越してきたみんなに話したが、ここで私たちが古い人たちに言っても、聞く耳を持つどころか火に油を注ぐ形になりそうだし、そうなるとこの先やりにくいので、とりあえず、向こうが納得するように、今回は掃除だけはしようということになった。
問題があったのはこれだけではないけど、私もあちこち転々としているがこんな地域は初めてだった。
ある日、役所に行ったら、おじさんが窓口で役所の女性ともめていた。おじさんは印鑑証明を取りに来たようだが、身分証明書も何も持たずに来所したようで、役所の女性は身分証明書がないと印鑑証明は出せないと説得しているのだが、おじさんは何も持ってないと。車で来所しているのにだよ。持ってないけど出せの一点張り。
おじさんは自分はこの地域に子供の頃から60年ぐらい?ずっと住んでいる、隣の○○さんも自分のことは信用のおける人だということをよく知っている。なので自分は信用のおけない人物ではない。だから印鑑証明を出せと詰め寄っていた。役所の女性は困ってとうとう上司を呼んできたけど、そのあとはどうなったか知らない。私の書類ができたから受け取って帰ってきた。こういう土地柄なんだと再認識。もう地方は嫌だ。
私の場合は、近くにそこそこ家があった場所だが、やはり田舎の人の感覚にはついていけなかった。
実際体験したことだけでなく、私が地方に住みたくないのは、不便だからだ。若いうちは良い。足腰も丈夫だ。道が崩れても直せるだろう。車を運転すれば買い物でもどこでも行けるだろう。でも年とともに確実に体力は衰えてくる。医者に行くのも何をするにも交通手段がなかったら…車も運転できなくなったら…そう考えると憂鬱だ。子供たちが巣立ち、夫婦でいられるうちはまだいい、どちらかが欠けて、残された者が病弱になった時、誰にも発見されずに死んでいてニュースになるより、不便のない程度の都心にいて、死を迎える方が私は良いと考えている。
若い時には地方にいて、年をとったらまた便利な場所に動くというのもありだと思うが、そこまで経済的に恵まれている人はそうそういないであろう。
それに年を取ってからの引っ越しは体力的にも精神的にも大変だと考えている。
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